(18.7.22更新)
こんにちは。ウェールズ歴史研究家を名乗る、たなかあきらです。
漫画「七つの大罪」はブリタニアと呼ばれていた頃の、イギリス中世が舞台となっています。特にアーサー王物語が多く取り入れられているといわれています。
そこで、漫画「七つの大罪」の登場人物の、モデルとなった人々の歴史背景について語っていきたいと思います。
※モデルをまとめた記事
漫画「七つの大罪」、実在のリオネス王国はここ
「漫画「7つの大罪」では、主人公はメリオダスで、主要な登場人物にリオネス王国第三王女、エリザベスがいるな」
「2人のコンビは面白いですね。グラマーなエリザベスに、エッチでセクハラなメリオダス」
「実在かは不明だが歴史上、特にアーサー王伝説の中に出てきて、メリオダスは全く別の役割をしているんだ」
「主人公メリオダスのモデル人物がいるって事ですか?」
「リオネス国の王がメリオダスなんだ」
「メリオダスがリオネス国王? そうすると、えっと、、エリザベスとメリオダスは、、、」
「リオネス国も、ちゃんと実在の場所がモデルなんだ。ここから説明しよう。漫画「七つの大罪」では、リオネス国はブリタニアの中で、随一の国であるんだが、実際のリオネス国は、こんな小さな島にあるんだ」
「イギリスの南部にあるコーンウォール地方の半島の先っちょから、ちょっと離れたところに、シリ島(Isles of Scilly)と呼ばれる小さな島があるんだ」
「うひょっ、小さい!」
「このシリ島がリオネス国なんだよ。現在のコーンウォール地方は、6世紀頃はドゥムノニアと呼ばれていたんだ。ドゥムノニアは2つに分割して統治され、その片方の国はコロヌビア国と呼ばれ、さらにリオネス国に分裂したんだ」
「戦争か権力争いで分裂したんですか?」
実在のメリオダスとエリザベス
「家系図を描いてみたので、見てみるとよく分かるよ。まず、ドゥムノニア王のコンスタンティンは、国を2つに分割して息子に分け与えたんだ」
※ドゥムノニアの領土の一部コロヌビアをメルチョンに与えた
「へえ~。メリオダスは、、ドゥムノニア王の血筋でも無いし、コロヌビア王の血筋でも無いですね。なのに、コロヌビア国の一部であるリオネス国の王になれたのですか? ということは、やはり戦争で奪ったとか・・・」
「いや、そうではなく、平和的に王になったと思うよ」
「ちゃんと説明すると、メリオダスは、コロヌビア国王のメルチョンの娘、イザベラと結婚したんだ。このため、コロヌビア国の一部、リオネスを受け継いだって訳さ」
「なるほど、そう言うわけなんですね。そういえば、リオネス王国第三王女のエリザベスは、歴史上には登場してないのですか?」
「いや、すでに登場しているよ! イザベラという名前を英語読みするとエリザベスになるんだ」
「ああ、よかった! 歴史書でメリオダスとエリザベスは結婚しているんですね! つい興味興味が出てしまいますが、二人の間に子供はいたんですか?」
「それには、興味深いアーサー王伝説があるんだ。メリオダスとイザベラの間に生まれた子供がトリスタンで、円卓の騎士になり、「トリスタンとイゾルデ」の物語にもなったんだ」
「すごいですね! ということはトリスタンイゾルデ物語で出てくる、イヤミなマルク王は、上の家系図ではメリオダスの義兄弟のシン・マルクってことですか?」
「そういう事だ。漫画「7つの大罪」の登場人物のモデルは、アーサー王物語や、トリスタンとイゾルデ物語とも関連があるってことだな」
「とても、ロマンがあって面白いですね!」
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最後まで読んでくださり有難うございました。
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