「そのマスク、何とかならんか? 脱いだらどうなんだ。暑苦しい」
「いえいえ、結構です」
「何か怪しいな。脱げよっ」
「やめてくださいよ〜」
「あっ、お前は」
「あっ、、 」
「お前は、ハウェルの弟! すっとスパイをやっていたのか!」
「前回の20話では、クラドグがスパイとして、憎きハゲのイドワルに捕らえられてしまった・・・」
「うむむむ、状況は最悪だな。全くの無事に帰れるとは思えぬが」
「クラドグがどうなるか心配で心配で」
「では、どうなるか今回の話を始めましょうか」
これまでのあらすじ
ここにまとめてあります~
<登場人物>
ウェールズ内の一国を治めるハウェル。
乱暴者も勉強し落ち着いてきた。
ハウェルの弟クラドグ。かなりお調子者。
自称、ウェールズの最権力者イドワル。ハゲで、冷静で冷淡、冷血。
ハウェルを敵対視している。
最強国イングランドのアゼルスタン王。
悲劇的な衝撃の事実
ウェールズの西部デハイバース国。
「大変、クラちゃんがイドワルに捕まってしまったわ」
「何!クラドグが? クラドグは無事なのか」
「ハウェルの奴の弟をとらえたぞ。直ぐに処刑してやりたいが、こいつをトコトン利用してハウェルを、窮地に追い込んでやるわ。フフフっ」
「ハウェル君、この前の戦いでは大恥をかかせてくれたな。今回もスパイとはやってくれるでは無いか。このワシを騙すとはいい度胸だ」
「・・・・・・」
「どうなるか分かっているんだろうな」
「くうぅ・・・」
「すぐに、キサマらの首をはねてやりたい所だが、短絡的な行動は止めておこう。代わりにこれにサインしろ」
・貴殿はイドワル閣下をウェールズ君主として認め、忠誠を誓うこと・ハウェルのデハイバース国はイドワル閣下の属国となること・アゼルスタン王との同盟を破棄すること・これを破った場合は、領土の没収を命じ大軍を送り成敗することとする。
「あくまでウェールズの統治者はオレ様だ。その事を忘れるな」
「クラドグは無事だろうな? クラドグの安全を保障するなら、サインしよう」
「お前の弟か? まだ地下牢に繋いでい。」
「あのスパイ野郎め! ハゲハゲと言いやがって。生かすも殺すもオレ様次第だ」
「何れにしても、おまえ一人で何もできまい。選択の余地はないはずだ。さっさとサインしろ!」
「何れにしても、おまえ一人で何もできまい。選択の余地はないはずだ。さっさとサインしろ!」
「ふふふ、これで奴も大人しくなるだろう。クラドグの野郎のヘマで、思わぬ弱みも握った。ようやくウェールズはオレ様のものだ!はっはっは〜 」
「いい気味だ。いいカモが転がり込んでくれたもんだ」
ウェールズの西部デハイバース国。
「クラドグは捕らえられてしまった。二度戻れないかも知れない。それに不平等な協定も結ばされてしまった。おれとした事が、、、ウッウッウッ、クラドグ、、、済まない」
「・・・・・・お調子者のクラドグ・・・居なくなると寂しいわね・・・」
「クラドグが戻ることを信じて、懸命に国を作りましょう・・・」
「ウッウッウッ、エレンの言う通りだ。帰りを信じて頑張ろう」
クラドグ・アプ・カデル。その後、生き続けたのか、殺されたのかは定かではない。ハウェルとエレンの元に帰ってくることも、彼の姿を見たものは居なかった。
「クラドグ〜っ」
最後に
「たなかあきらです。Clydog ap Cadell、実在のクラドグに関しては殆ど分かっていません。歴史では、ハウェルと一緒に領土を統治し、920年にクラドグがなくなった後、ハウェルはクラドグの領土を受け継ぎ自分の領土と統合した、と記されているに過ぎません」
「ああっ、人気キャラが居なくなってしまった。大ショック。いったい作者は何を考えてるんでしょうね!!ぶつぶつ」
「本当にそうだ。訴えてやりたいくらいだ。しかし、この先、どうなってしまうんだろう? なんかもうこのストーリーが終わってしまいそうだ」
「確かにストーリーは終わりに近づいていますが、もう少し続くらしいですよ」
「ごにょ、ごにょ」
「クラドグもまだ出番がある?」
「それは秘密です」
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最後まで読んでくださり有難うございました。
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