部下になった覚えはない! ~たたかうカムリ戦士 18話~

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こんばんは。ウェールズの歴史研究家たなかあきらです。9世紀~11世紀にかけてウェールズ王家が分裂して戦いを繰り広げる様子を、様々な登場人物の人間模様の物語をシリーズで描いています。
 
前回の第17話は、イングランド王のアゼルスタンが突然ハウェルの元にやって来て、ハウェル食ってかかるという場面でした。
今回も、ハウェルとアゼルスタンの会談の続きです。
 
※前話

 (登場人物は実在ですが、ストーリーとキャラはたなかあきら作です)

 
 

これまでのあらすじ 

ここにまとめてあります~

www.rekishiwales.com

 

<登場人物> 

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ウェールズ内の一国を治めるハウェル。
乱暴者も勉強し落ち着いてきた。

 

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ハウェルの弟クラドグ。かなりお調子者。

  

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ウェールズの小国ダヴィッドの娘、エレン。ツンデレ系。

 

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ウェールズの最権力者イドワル。冷静で冷淡、冷血。
ハウェルを敵対視するようになる。

 

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最強国イングランドのアゼルスタン王。

   

ヤバイ、ヤバイ。短気発動・・・ 

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ウェールズの西部デハイバース。
ハウェルの領土にイングランド王アゼルスタンが突如やってきて、会談が行われていた。

 

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お言葉ですが、アゼルスタン閣下に忠誠を誓ったことも、傘下に入ったつもりもございません。

 

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何だとっ! このワシに面と向かって言えるとは、いい度胸だ。面白い、話を聞こうじゃないか。

 

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ひぇっ、あっ、兄貴、あんな事言っちゃった

ひぇっ、大丈夫っすか
 
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言い過ぎよ、ハウェル、、、
昔の悪い癖は出さないで、、、
 
 
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ふふふ、もし、ワシがけしからん、と言ったらどうする?
  
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ここはウェールズです。更に私の国、デハイバースです。つまりは、ウェールズ法の管轄です。脅しには乗りません。暴力には法で対抗します。法のもとに集まった大勢の人々がいます。
 
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兄貴、あんな事いってらぁ・・・
怖いっ、ヤバイっすよ
 
 
 
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アゼルスタン閣下。少し言い過ぎました、お許しください。アゼルスタン閣下のお話、頭ごなしに拒絶するつもりはございません。ウェールズにも話し合いという文化があります。アゼルスタン閣下が仰るのと同じ様に、私も閣下のお話しを聞きたいと思います。
 
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うぬぬぬ、言いたいことを言ってくれるではないか。
はっ、はっ、はっ、これは参った。一本取られたわ。
そう言うなら、お主が作ったウェールズ法とやらを見せてもらおう。
 
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これです。 
 
 
 
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アゼルスタン閣下が怒り出さないか、、、あぁ、緊張するわ。足が震えるっ
 
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ドキドキ、ドキドキ。はぁ〜ドキドキっす
 

戦いか、傘下か、それとも

 
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こ、これは、、、
 
 
 
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素晴しい
 
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 イングランドも是非手本にしたい法だ。どこで勉強された?
 
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ローマです。
ローマで世界各国の法律を勉強し、ウェールズの慣習と組み合わせました。
 
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なるほど、通りで。ハウェル君、ワシの完敗だ。そこで、一つ提案がある。イングランドと、いやワシ、アゼルスタンとでもよい。同盟を結ばんかね
 
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傘下ではなく?
 
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こんな素晴らしい法と、肝の据わったリーダーがいる、傘下より同盟のほうが良かろう。
 
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本当ですが?有り難き幸せ。是非喜んで。しかし、閣下はイドワルをウェールズの統治者に選んだと聞きましたが。
 
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イドワルくんか?  ああ、あんなゴマすりのハゲ野郎は放っておこう。ハウェル君は気にすることも無かろう。では、今度イングランドにお越し下さらんか。ゆっくりともてなしをしたい。
 
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是非、喜んで。とんだ失礼を、お許し下さい。今日は是非ゆっくりと、ウェールズの料理をお楽しみ下さい。
 
 
ーーーーーーーー
 
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ああ、危なかった・・・・兄貴スゲ〜
 
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本当、生きた心地がしなかったわ。
でもハウェル凄いわ。見直したわ。
 
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おぉぉっ、どうしたんすか、エレンのアネさん。
嫌に今日は素直っすね、ひひひっ
 
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ぽっ。はっ
 

きな臭いにおい 

 
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・・・という状況なんすよ。 
 
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何ですとっ!!ハウェルがアゼルスタン閣下と同盟?
ウェールズ統治者のイドワル様を差し置いてか?
待てよ、ワシはアゼルスタン閣下に忠誠を誓い傘下にいる。
と言うことは、ワシはハウェルより下って事かっ! 許せぬ、ハウェル!
 
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攻撃だ攻撃!
 
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はっ、攻めるんすか?
 
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当たり前だ、ハウェルと戦争だ!
 

つづく

最後に

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ハウェルは、昔ワルだったころの気が強くて短気な性格が出てしまいましたが、何とか収まりました。一方、冷静であったライバルのハゲのイドワルが、乱心気味になってきました。本当に戦いが始まってしまうのでしょうか・・・・

 

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最後まで読んでくださり有難うございました。

 

 

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