これがアーサー王物語の正体だ!アーサー王を追え完結編

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アーサー王を追え!へようこそ!

この番組では、「誰がイギリスの伝説の英雄アーサー王なのか?誰がアーサー王のモデル人物なのか?」を探るために、これまで7名のゲストをお呼びしてインタビューしてきました。

どの人物もアーサー王との関連や共通点があり、アーサー王だ!といっても過言でないほどでした。

※アーサー王の概要

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今回は、ウェールズの歴史に詳しいワタル氏に来ていただきました。

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僕も番組をみていましたよ。古代からアーサー王のモデル候補のゲストを呼ぶとは、歴史好きの僕は思いっきり楽しませていただきました。誰もアーサー王との関連を否めず、みんなアーサー王かも知れませんね(^^)

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全員が合体して誕生したのがアーサー王ですか?それは面白い発想ですね。

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ええ、アーサー王伝説の主人公は歴史上どれだけ探しても出てこないんですよね。色んな人物のある部分を取り出して繋げると、アーサー王になるんじゃないかってね♪

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なるほど、なるほど。同じような話、 真田十勇士でもありますよね~いろんな人物のいい所取りをして超英雄を作り上げたとか。アーサー王の場合はどうなってるんでしょうか?まずこれまでのアーサー王候補者のインタビューを振り返ってみましょう!

アーサー王のモデル達の振り返り

アーサー王の候補者:ルキウス・アルトリウス・カストゥス

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3世紀のローマ戦士、ルキウス。現在のスコットランドにあるハドリアヌス城壁でピクト人と戦っていた。晩年はクロアチアでゆったりと余生を過ごした。ハドリアヌス城壁で戦士として活躍した頃をモデルに作られた映画が、「キング・アーサー」です。

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アーサー王の候補者:アンブロシウス・アウレリアヌス

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5世紀後半ごろに活躍した、ブリタニアの王。アングロ・サクソン族との戦いに明け暮れ、ブリタニアを守った王の中の王と呼ばれる。魔法使いのマーリンに命じて、ストーンヘンジを造ったという伝説もある。

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アーサー王の候補者:マグヌス・マキシムス

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4世紀後半に活躍し、ローマ戦士であったが、ブリタニア王、さらには西ローマ皇帝にまで大出世した人物。恋の話から戦いの話まで、数多くの伝説が残されている。ウェールズには「マクセンの夢」として語り継がれている。

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アーサー王の候補者:オウァイン・ダントグウィン

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 6世紀の初めにウェールズで活躍した一戦士。白い歯というあだ名があり、これは剣を意味しているのでは?エクスカリバーか?という説もある。甥に、カムランの谷の戦いに敗れウェールズ王座を奪われる。アーサー王とモルドレッドの最後の戦いもカムランと同じ名前である。

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アーサー王の候補者:コンスタンティン三世

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4世紀の初めに活躍した西ローマ皇帝。フランスに住んでいたが、ブリタニア王になりその後、西ローマ帝国に攻め入り王位を奪った。アーサー王物語によると、コンスタンティン三世はアーサー王の祖父になっている。

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アーサー王の候補者:リオタムス

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5世紀に活躍した人物で、フランスのブリタニーに住んでいたが、ブリタニアに移り住み王となった。ローマ帝国の要請で軍を率いフランスに援軍に駆けつけたが敗れ、アバロンで消息を絶った。アーサー王がモルドレッドの戦いで深手を負い、消息を絶ったと言われているアヴァロンととても名前が似ている。

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アーサー王の候補者:アーサー王に関する最古の歴史書

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アーサー王らしき人物が初めて登場するのは、6世紀に書かれた「ブリトン人の没落」であり、ベイドン山の戦いを初め12の戦いで連戦連勝を重ねた戦士の記述がある。この名前すら分からない戦士が、アーサー王の原形であると言われている。

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 アーサー王とモデル候補者との関連

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それぞれのアーサー王の候補者はアーサー王なのか?では話していきましょう!その前に、今一度アーサー王物語の概要を思い出して下さい。

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アーサー王の即位について

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今回のインタビューにはアーサー王物語に関する即位の話は出てきませんでしたね。

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そうなんですね、これらの話はモデル候補者とは関係がないようですね。恐らく他の伝説や物語をアーサー王物語に取り入れたんじゃないかなと思います。

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岩上に突き刺さった剣が現れアーサーだけが抜くことができ、アーサーが王となった場面はどうなのですか?

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その場面については、12世紀イタリアの聖ガルガノが信仰のために岩に突き刺した剣の言い伝えがあります。アーサー王物語はフランスで大きく進化しましたので、イタリアから聖ガルガノの話がフランスに伝わりアーサー王物語に取り込んだのかもしれません。聖ガルガノの剣は岩に突き刺さった状態でサンガルガノ大聖堂の近くに現存しています。(アーサー王物語では教会はカンタベリ大聖堂になっています)

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また、アーサー王の生誕については、ウーゼル・ペンドラゴン王はティンタジェル公の妻イグレーヌに一目惚れをし、ティンタジェル公を殺害してイグレーヌを奪い結婚、そしてアーサーが産まれたとされています。
これも、フランス文学の『トリスタンとイズー物語』がモデルとなり、作者が創作したのではと考えられます。アーサー王物語にも勇者トリスタンが円卓の騎士として登場していますしね。

※トリスタンとイズー物語は、スコットランドの伝説がウェールズやコーンウォール地方に伝わり詩として書かれた物がフランス文学によって物語化されました。

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アーサー王物語は、イギリスのウェールズを中心とした物語、伝説と思っていましたが、多国籍の物語なんですね。

※ここで簡単に物語の紹介をしています

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戦争の英雄、アーサー王

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アーサー王といえば、魔法使いマーリンの力を借りて聖剣エクスカリバーを手に入れ、ブリタニア全土を平定し更にアイルランドやアイスランドまで征服したんですよね。

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アーサー王は実在したのか?というそもそもの話に触れましょう。
歴史書『ブリトン人の没落』に書かれているアングロサクソン族との516年頃に起こったベイドン山を中心とした戦いに基づいていると考えられます。実在はしたと考えられますが、歴史書には名前は書かれておらず誰なのか?分かっていません。

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数十年ほどずれますがアングロサクソン軍と幾度となく戦い勝利したアンブロシウス・アウレリアヌスが有力なモデル候補と考えられます。

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出ました!まずアーサー王のモデル人物はアンブロシウス・アウレリアヌスさんです。

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アーサー王伝説によると、アンブロシウスは魔法使いマーリンに命じて、巨石をヒルベニア(アイルランド)から取り寄せストーンヘンジを作ったと言い伝えがあります。この伝説は長い間信じられていたそうですよ。

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何トン、何十トンもの巨石、とても人間の手で動かしたとは当時の人々では考え難いですよね。伝説の魔法の力でストーンヘンジを作ったと、人々の心の支えになるアーサー王伝説に書かれていたら信じますよね。

アーサー王は大軍を率いて北欧諸国、フランスを征服。

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しかしアーサー王の覇権を認めないローマ皇帝はフランス奪回を狙ったため、アーサー王はローマ帝国征服に乗り出しアーサー王はローマ帝国軍を全滅させる話がありましたね。これは誰なんでしょうか?

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残念ながら、アーサー王が生きたと考えらえる6世紀にブリタニアがローマ帝国に乗り出して戦った歴史的な記述は無いようです。時代は異なりますが4世紀後半のマグヌス・マキシムス、5世紀中頃のコンスタンティンⅢ世は西ローマ皇帝を破り西ローマ皇帝になったり、5世紀リオタムスはローマ帝国軍の要請で援軍としてかけつけ西ゴート族と戦ったりしました。

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ということを考えると、マグヌスとコンスタンティンⅢ世はブリタニア王から西ローマ皇帝まで地位を上げており、アーサー王のモデルとして取り込まれた可能性が高いですね。

アーサー王の最後

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アーサー王の最後は、ブリタニアでモルドレッドが反乱を起こしたため、フランスにいたアーサー王は急きょブリタニアにもどり、モルドレッドと死力を尽くした戦いとなります(カムランの戦い)。
この戦いでモルドレッドは戦死し、アーサー王も致命傷を負いアヴァロンの地で息を引き取ります。この出来事のモデルはいるのですか?

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そうですね。僕はリオタムスとコンスタンティン三世が近いと思っているんですよ。
リオタムスの場合は、部下の司令官アルヴァンドゥスに裏切りにあって敵に敗れ、フランスのアヴァロンに逃れ消息をたったんですよ。

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アヴァロンという地名まで似てますね!偶然の一致とは思えません。

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コンスタンティンⅢ世の場合も部下ゲロンティウスに背かれ、さらに救護に来たはずのホノリウス皇帝軍に捕えられ処刑されたんですね。

この人物を忘れていた!

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ダークホース的な人物を忘れていました。ウェールズに住み、剣を連想させ、戦いにあけくれ、最後にカムランで敗れた第4回目のゲスト、オウァイン・ダントグウィン。歴史書で出てくる戦士は、先ほどはアンブロシウス?と言いましたが、僕はオウァインじゃないかと思うんですね。オウァインに英雄的なアンブロシウスの要素を付けたんじゃないかと・・・・

アーサー王像をまとめるとこんな感じになります。

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おお、アーサー王!

最後に

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今回シリーズでお話してきた内容は、一つの例として楽しんで頂ければと思います。アーサー王にはこれまでお話ししてきた以外にも多くの候補者や、伝説があります。今回の話も含め、どれが真実でどれが偽りか?というよりもそんな面白い話があったのか?という目線で楽しんで頂ければと思います。アーサー王物語は常に進化しており、あなた自身のアーサー王を想像力豊かに作ってもらえたら幸いです。

最後まで読んでくださり有難うございました。

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6人のアーサー王を追え! (ウェールズ歴史研究会)

6人のアーサー王を追え! (ウェールズ歴史研究会)

コメント

  1. nezuzyouzi より:

    色んな人物のある部分を取り出して繋げると
    アーサー王になる。
    アーサー王物語は、色んな人の逸話を混ぜて出来た物語なんですね。
    英雄は、1人じゃないんですね。
    僕もアーサーを想像したいですね。^^

  2. t-akr125 より:

    id:nezuzyouziさん、いつもコメントありがとうございます。アーサー王には幾つも説があり、色んな人物を組み合わせたのがアーサー王というのは僕の説です(^^)
    そう、想像しているととても面白いです。

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