(18.7.28更新)
こんにちは、たなかあきらです。
イギリスは食べ物はあまり美味しくないかもしれませんが、歴史や文化はとても興味深いものがあります。
私はイギリスやウェールズの歴史に魅せられて、色々とイギリスやウェールズに関する本を読んできました。数は少ないかもしれませんが、その中で面白いと思った本を皆様に紹介することにしました。
今回は、特に中世のイギリスが好きな方にとっては興味深い本を9冊をご紹介いたします。お時間のあるときに、イングリッシュティーを飲みながら読むのはいかがでしょうか。
※こちらは漫画版
- 第九軍団のワシ (岩波少年文庫 579)
- アーサー王の死 (ちくま文庫―中世文学集)
- トリスタン・イズー物語 (岩波文庫)
- イギリス 王妃たちの物語
- イングランド王国と闘った男―ジェラルド・オブ・ウェールズの時代 (歴史文化ライブラリー)
- イングランド王国前史―アングロサクソン七王国物語 (歴史文化ライブラリー)
- シンベリン (白水Uブックス (34))
- 図説 イギリスの歴史 (ふくろうの本)
- 6人のアーサー王を追え! (ウェールズ歴史研究会)
- まとめ
第九軍団のワシ (岩波少年文庫 579)
ブリタニアがローマ帝国の支配下にあった時代のストーリーです。(ブリタニアとは現在のイギリスでグレートブリテン島を指します)。ローマ軍団の百人隊長マーカスは、ブリタニア住民であるブリトン人との戦いで足を負傷し、軍人生命を絶たれます。
マーカスは親友エスカとともに、行方不明になったマーカスの父の軍団とその象徴である“ワシ”を求めて、危険に満ちた北の辺境へ旅に出るストーリです。
行方不明になった第九軍団はいまだに解明されず謎に包まれたままです。その真相を求めてどう展開していくのか・・・が読みどころです。ローマ時代の各土地の呼び方や、当時の人々(ローマ人とブリトン人の関係)も読み取れて面白いです。
※参考記事
アーサー王の死 (ちくま文庫―中世文学集)
イギリスの伝説の英雄・アーサー王とその円卓の騎士団の活躍の物語で、アーサー王が無名の少年から、アーサー王帝国を作って最期の戦いまでのストーリーが書かれています。アーサー王物語は他にも多くありますが、この本が初期の段階で完成された本で、アーサー王物語は何?どう英雄だったのか?はこの本を読むと分かります。
現在からは、えっあり得ないという当時の騎士道の考え方や行動の仕方が興味深いです。
※参考記事
トリスタン・イズー物語 (岩波文庫)
この物語はスコットランド発祥でウェールズやコーンウォール地方に伝わって伝説となり、その後海を渡りフランス文学として物語化されたものです。愛の秘薬を誤って飲みかわしてしまった王妃イズーと王の甥トリスタン。叔父の王の目を避けながら2人は死に至るまでやむことのない永遠の愛に結びつけられる、というストーリーです。
この物語はワーグナーが楽劇として作曲していますし、シェークスピアのロミオとジュリエットに影響を与えたのではとも言われています。
「情熱恋愛の神話」として人々の心に深くやきつき、西欧人の恋愛観の形成に大きく影響を与えたそうで共感できる部分もありますが、現在の日本人の感覚からして・・・・という気もしますね。中世騎士道の恋愛を知りたい方は是非。
※参考記事
イギリス 王妃たちの物語
イギリス国王を支えた王妃たち、男勝りの王妃、王を没落させた王妃、国民に親しまれた王妃、いろんな王妃の逸話が書かれており、とても興味深いです。
中世イギリスに生きた王妃たちの戦い、苦悩、喜びを繰り返しながら脈々と王室をも守ってきた、人間模様が描かれており、僕は好きな本です。
イングランド王国と闘った男―ジェラルド・オブ・ウェールズの時代 (歴史文化ライブラリー)
ジェラルド・オブ・ウェールズは十二世紀、ノルマン人征服下のイングランド王国でウェールズとノルマン人の混血として生まれました。
自分のアイデンティティーはどちらなんだ!ノルマン系イングランド人か、それともウェールズ人なのかと迷い揺れ動くジェラルドの気持ちが良く伝わってきます。
悩んだ末に、ウェールズ人としての教会的独立を目指し国王に立ち向かいます。
ウェールズ人の誇りが良く理解できる本ですね。
※参考記事
イングランド王国前史―アングロサクソン七王国物語 (歴史文化ライブラリー)
五世紀半ば、ブリテン島を支配していたローマ人が去った後にやってきたのはドイツの北部に住んでいたアングロサクソン人。当初は傭兵として雇われてイギリスにやってきましたが、次第に侵略していきます。アングロサクソン人がイギリスに築いた「七王国」をどの様にして作っていったのか、更にはイングランド王国として統一されるまでの英雄たちの活躍を描いた内容です。
あまり知らないイングランドの歴史も、桜井先生の分かりやすい書き方でお話として十分に楽しめます。イギリス歴史の流れを知る上で役に立つ本ですね。
※参考記事
シンベリン (白水Uブックス (34))
シンベリンはローマ帝国がイギリス(ブリタニア)を支配する直前に、大勢力を持っていたケルト系民族クノベリヌス王がモデルとなっています。
だまし、裏切り、変装、笑いありと本を読んでいると、これは劇や映画で観た方がきっと楽しいだろうなあと思います。シェイクスピア・ワールドを是非ご堪能ください。
※参考記事www.rekishiwales.com
図説 イギリスの歴史 (ふくろうの本)
これ一冊でイギリスの歴史が良く分かる、という本です。ストーンヘンジ、アングロ・サクソン七王国、マグナ・カルタ、百年戦争、宗教改革、エリザベス時代、シェイクスピア、名誉革命、産業革命、世界大戦、サッチャー政権・・・・古代から現代まで盛りだくさんの内容で、写真や図が多くとても分かりやすいです。
6人のアーサー王を追え! (ウェールズ歴史研究会)
イギリス歴史上で英雄的な存在、アーサー王は実在したのか?実在したのなら誰なのか?数いるアーサー王モデルと呼ばれる実在?の人物たちを取り上げてアーサー王との関連について明らかにし新たなアーサー王の像に迫る、という内容です。たなかあきらの拙書で、読んでくださると有難いです。
※参考記事
まとめ
イギリス王室やサッカーの情報などイギリスは身近な存在ではありますが、イギリスについてイギリスの歴史について何を知っている?と問われると、あまり知らず遠い存在ではないかと思います。
特にウェールズに関しては殆ど知っている人はいないと思います。少しずつイギリス、ウェールズに関する本も紹介していきますので、イギリスやウェールズについて知っていただき、楽しんでいただけますと有難いです。
最後まで読んでくださり有難うございました。
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