(18.7.16更新)
イングランド王室の薔薇戦争はご存知ですか? 名前は聞いた事があるけど・・・という方が多いでしょう。
薔薇戦争とはどんな戦いだったのか? を簡単にお話し、薔薇戦争の終結がイギリスの歴史に及ぼした大きな意味についてお話しいたします。
- 薔薇戦争の原因は気がふれたイングランド王
- 薔薇戦争に世紀の悪王リチャード現る
- 薔薇戦争を終わらせた人物、ヘンリー・テューダー
- 薔薇戦争の最後の戦い:イギリス版の天下分け目の戦い
- 薔薇戦争の最後の戦いがイギリスの歴史を変えた3つのポイント
- 今回のまとめ:薔薇戦争、イギリス版の天下分け目の戦い
薔薇戦争の原因は気がふれたイングランド王
薔薇戦争ってどんな戦争だったのですか?
イギリス(イングランド)の15世紀に起きた王室の後継・権力争いで、赤薔薇のランカスター家の血筋と白薔薇のヨーク家の血筋が王座を狙い戦ったんだ。
何がきっかけで薔薇戦争が始まっちゃったんですか?
当時のイングランド王はヘンリー6世で、フランスとの100年戦争に敗れてしまったんだ。イングランドのフランス領土は失ってしまい、100年戦争はイングランドの敗北で終結したんだ。ヘンリー6世は精神的に弱く、敗北のプレッシャーからか気が狂ってしまったんだ。ヘンリー6世はランカスター家なんだな。
こんな頼りない奴を王にはしておけない! 実は俺が正統な王なんだ!
とヨーク家の、ヨーク公リチャードがイングランドの王座を狙ったんだ。これは大変と気が狂ったヘンリー6世の王妃マーガレットは、息子エドワードを擁立して立ち向かったんだ。これが薔薇戦争の始まりなんだよ。
※ヨーク家:ヘンリー3世の次男、ヨーク公エドムンドから始まった。ヨーク公リチャードはエドムンドの孫
※ランカスター家:ヘンリー3世の四男、ランカスター公ジョン・オブ・ゴーントから始まった。ジョンの息子がヘンリー4世となり、ヘンリー5世、ヘンリー6世と息子がイングランド王を後継していた。
薔薇戦争に世紀の悪王リチャード現る
薔薇戦争はどのくらい続いたんですか? それと、どんな戦いだったんですか?
ヘンリー6世に対してヨーク公リチャードが反旗をひるがえしたのが1455年で、終結したのが1485年なので、薔薇戦争は約30年続いたんだ。
薔薇戦争の内容を簡単に話そう。その後、ヨーク家リチャードの息子エドワードが王妃のランカスター軍を破り、エドワード4世となったんだ。
取り敢えず白バラのヨークが赤バラのランカスターに勝って、その後はエドワード4世、エドワード5世と続いたんだ。そして悪王と言われたリチャード3世がイングランド王になり、白バラのヨーク家の天下が3代続いたんだ。
しかしリチャード3世は反対派を排除し過ぎ、不満を持った貴族たちがランカスター家を復活させようと、ランカスター家の秘密兵器と呼ばれた、ある男を擁立したんだ。その人物は、ヘンリー・テューダーと呼ばれる人物だったんだ。
薔薇戦争を終わらせた人物、ヘンリー・テューダー
テューダーって聞いたことがありますね。何だったかなあ・・・
それも説明しよう。ヘンリー・テューダーの父はウェールズ人の直系なんだけど、気の狂ったイングランド王ヘンリー6世の異父兄弟で、ランカスター家の血を引く数少ない生き残りで、復活にかけた最終兵器だったんだ。
その最終兵器のヘンリー・テューダーは強かったのですか?
薔薇戦争の最後の戦い:イギリス版の天下分け目の戦い
ヘンリー・テューダーはウェールズのペンブローク出身だったけど、ヨーク家から命を狙われる危険性があったので、フランスで暮らしていたんだ。ヘンリー・テューダーはフランスで挙兵しイギリスに乗り込み、リチャード3世と戦ったんだ。
それが有名な、イギリス版の天下分け目の戦いである、ボースワース野の戦いなんだ。この戦いで、ヘンリー・テューダーがリチャード3世に勝利し、事実上これでば薔薇戦争も終結したんだ。そして、ヘンリー・テューダーはヘンリー7世としてイングランド王になって、テューダー家をスタートさせたってわけだ。
ヘンリー7世がアーサー王を利用して薔薇戦争を制した方法とは?
やったネ、最終兵器! なるほど。テューダーはイングランド王家の名前で、ヘンリー・テューダーから来たんだ!
この天下分け目戦いは、薔薇戦争を単に終わらせるだけではなく、イギリスの歴史にとても大きな影響を及ぼしたんだ!
ランカスター家が復活し、名を変えてテューダー朝がスタートした、というだけで大きな影響だと思うけど、他に何があるんですか? 教えて下さい!
薔薇戦争の最後の戦いがイギリスの歴史を変えた3つのポイント
この戦いの終結によって、イギリスの歴史に与えた大きな意味を、3点にまとめて簡単に説明しよう。
まず一つ目だ。
①ランカスター家のヘンリー8世は、ヨーク家エドワード4世の娘、エリザベスと結婚したんだ。つまり、再び争いが起きないように、ランカスター家とヨーク家が手を結んだってことだ。これでランカスター家とヨーク家は統一され、イングランドは一つに纏まったんだよ。
次に二つ目だ。
②ヘンリー7世の父系はウェールズ王室につながっていて、とても由緒ある血筋なんだよ。テューダーという名は、実は祖父のオーウェン・テューダーの祖先から来ており、プリンス・オブ・ウェールズに繋がる名門の家系なんだ。
つまり、ウェールズ王室の血を引くヘンリー7世がイングランド王になるということは、ウェールズとイングランドも繋がりが強まる、ということなんだ。
※オーウェン・テューダーに関する記事
次に3つ目だ。
③ヘンリー7世の娘の曾孫は、ジェームズ6世としてスコットランド王になったんだ。しかし、その頃イングランド王室の後継者が途絶えそうになったため、ジェームズ1世としてイングランド王にもなったんだ。
つまり、テューダー朝からのイングランドのとスコットランドの王家が結合したってわけだ。
今回のまとめ:薔薇戦争、イギリス版の天下分け目の戦い
今回の内容をまとめると、つまり、ボーズワース野の戦いは、イングランドの統一だけでなく将来イングランドとウェールズ、スコットランドと一緒になる血の繋がりを作るきっかけとなった重要な戦いと言えるんだよ。
天下分け目の戦いというより、未来への「天下統一の戦い」と言えますね。
今日は上手いこと言うなあ~
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※3分で見る薔薇戦争
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最後まで読んでくださり有難うございました。
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