現代版もう一つの「ウェールズの山」の実話
イングランド人の測定者がウェールズの丘に登り、再び観測し山になったという映画「ウェールズの山」。英語名は、その名のとおり
Englishman who went up a hill but came down a mountain
丘に登って山を下ったイギリス人です。
この映画は、ウェールズ南部にあるガース・ヒル(Garth、ガース・マウンテン)と呼ばれる実在の場所があり、そこでの実例がモデルとなった映画です。
しかし、ウェールズには同じように観測し直したら丘が山になった!という実話が他にもありました。この場合は、ウェールズ人が丘に登って山を下ったので、
Welshman who went up a hill but came down a mountain.
になります。どんな実例だったのかお話しいたします。
ウェールズ人が丘に登り山になった!
もうひとつのウェールズの山の名前と場所
その山の名前はMynydd Graig Gochという名前で、赤い岩山(Mountain of the Red Rock)という意味です。イギリスの西部の北ウェールズには観光地のスノードニア国立公園があります。そのスノードニア国立公園にあるNantlle山脈の西側の山頂で、山岳ハイキングには最適の場所です。
※ウェールズ政府のページで一番下のリストになります
Eryri – Snowdonia
もう一つのウェールズの山は疑われていた
2000フィート(609メートル)以上が山であり2000フィート以下は丘と定義されていす。地図に関するイギリスの政府機関である英国陸地測量部OS(Ordnance Survey)は100年以上にわたって、Mynydd山は1998フィートの丘としていました。
しかし、Mynyddは丘じゃなくて山じゃないか?OSの値は実際より低く書かれているのじゃないかか?という疑いが指摘されていました。そこで、2008年に再測定が行われました。
再測定でウェールズの丘はウェールズの山となった
2008年9月19日に情熱的なウェールズ人によって測定が行われました。2000フィートのポイントとなる山頂の岩のポイントはここだという証拠は集められ、7000以上の衛星(GPS)から観測された結果、OS値は間違っていたと言うことが判明されました。
17~22mの強風と雨の続く中で測定は行われ、とても困難な状況であったがとても価値のある測定であった、と測定に携わったウェールズ人の1人バーナードは言いました。
測定の結果、Mynydd山の高さは 609.75 m (2000.49フィート)と修正され、ウェールズで190番目の山となりました。
OSは何故測定を間違えていたのか?山頂はごろごろとした岩で覆われており、どれが山頂なのか判別しにくかったことかも知れません。
映画のウェールズの山に隠されたもう一つの現代版のウェールズの山の話であり、こちらも映画にすると面白いですね。
参考:
The Welshmen who went up a hill, but came down a mountain | UK news | The Guardian
Mynydd Graig Goch – Wikipedia, the free encyclopedia
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最後まで読んでくださり有難うございました。
コメント
ウェールズ人、皆の力で、丘が山になったんですね。これも熱いお話ですね。^^
[…] >>現代版「ウェールズの山」。ウェールズ人が丘に登り、山になって下りた話 […]