こんにちは、たなかあきらです。
ピカピカと輝く金属製の西洋の甲冑はとてもかっこいいですよね。
一度は着てみたいなと思います。
- 西洋の鎧の簡単な概要
- 西洋の鎧の構造
- 各部の名称
について、分かりやすく図と動画でご説明いたします。
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なぜ中世ヨーロッパで鎧を着るようになったのか?
中世ヨーロッパで使用されていた甲冑は、時代を経るとともに「騎士自身が生きる要塞化」となるほど、完璧なものになっていきました。
両手で持つ剣、短剣、弓矢、クロスボウ、斧、槍などの様々な武器の攻撃から身を守るため、全身を保護する甲冑は必要不可欠で、中世の騎士にとってとても重要なもの(生死を分ける)だったのです。
パッド入りの衣服やチェインメイルが身を守るために使用されていました。
中世ではより殺傷能力の高い武器が用いられるようになり、防御力の高い甲冑を全身に装着するようになったのです。
全身を覆う西洋の甲冑とは?
中世騎士が着た鎧は、製造するのにとてもコストがかかりました。
個人個人の体にフィットするように作る必要があり、テイラー・メイドでした。もし、鎧のサイズがフィットしていなければ、戦う能力の妨げとなり、非常に危険だからです。
また、甲冑は騎士にとってステータスのシンボルでした。より品質の良い甲冑は騎士にとって、とても重要だったのです。
プレートアーマー(金属の板で作られた鎧)は13世紀後半に使用されるようになりました。
全身を覆う鎧は15世紀に使用されるようになり、重量は約23kgにも達しました。
鎧は騎士の体を守る為に十分な強度が必要でしたが、戦場で身軽に動けるように軽く作られる必要もありました。
このため、鎧はチェインメイルや金属板などで作られた部品が組み合わさった、複合的な装備となったのです。
鎧の各バーツについて(足と脚の部分)
各部品が合わさった複合的な鎧は、騎士の体の最も弱い部分をしっかりと覆いました。
足と脚を覆う鎧は、足の部分、ふくらはぎやすねの部分、ひざの部分、太ももの部分に分かれていました。
足の鎧(サバトン)
(上図のH5)
足を覆って保護する鎧はサバトン(sabaton)と呼ばれ、リベットで留められていました。
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すね当ての鎧(グリーブ)
(上図のH4)
ふくらはぎ~足首にかけての脚を覆う鎧はグリーブと呼ばれていました。
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ひざ当ての鎧(ポリン)
(上図でH3)
ひざのお皿の部分を保護する鎧は、ポリンと呼ばれていました。
※写真の一番下の部分
ふともも当ての鎧( キュイス)
(上図でH2)
キュイス(Cuisses)は太ももの部分を覆う鎧です。
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かかとの鎧(スプール)
(上図でH6)
スプールとは足の鎧(サバトン)のかかとの部分につけられ、戦場で馬の腹を蹴って、駆けさせました。
鎧の各バーツについて(腕と手の部分)
腕や手を覆う鎧は、脇の部分、上腕部分、手首から肘まで、手と指の部分に分かれていました。
わきの下の鎧(ベサギュー)
(上図左側のD1)
ベサギュー(besagew)は小さな円盤状のシールド(盾)のような形で、肩から掛けてわきの部分を防御しました。
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上腕部の鎧(リヤーブレイス )
(上図でDの部分)
リヤーブレイス(rerebrace)は、脇から肘までの上腕部に装着する鎧です。
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前腕よろい(バンブレース)
(上図のⅮ-2の部分)
バンブレースは肘から手首までの前腕を保護するよろいです。
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手のよろい(ガントレット)
(上図のE-2の部分)
騎士が手にはめるハンドアーマーはガントレット(Gauntlet)と呼ばれ、指の部分は金属板を指の周りにリング状に巻いたようになっていました。
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鎧の各バーツについて(胴の部分)
胴を覆う鎧は、胸の部分、背中の部分、腹・下腹の部分に分かれていました。
胸のよろい(ブレストプレート)
(上図でF-2の部分)
胸の部分を覆う鎧はブレストプレート(bleastpate)と呼ばれていました。
背中のよろい(バックプレート)
背中の部分を覆う鎧は、バックプレート(backplate)と呼ばれていました。
お腹付近のよろい(フォールズ)
(上図でF-3~5あたり)
フォールズ(faulds)はリング状になった鎧で、ブレストプレートの下につけて、お尻、下腹部、背中の下部を保護しました。
鎧の各バーツについて(頭や首の部分)
顔を保護するよろい(バイザー)
(上図でA-3の部分)
バイザー(visor)は顔や目を保護する鎧でヘルメット(バシネット)につけられ、日本語では面頬(めんばお)と呼ばれています。
※日除けの様に、顔を覆う部分がバイザー
動画は次のバシネットを参照ください。
頭と首を覆うよろい(バシネット)
(上図でA-3を除くAの部分)
バシネット(bascinet)は頭部や首を保護する鎧で、13世紀ごろではヘルメットからチェインメイル(くさび帷子)がフード状に垂れ下がって、首を保護していました。
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最後まで読んでくださり、ありがとうございました。
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