ふんどし王
(18.7.27更新)
こんばんは。ウェールズ歴史研究家、たなかあきらです。
最近はイングランド王のお話を多くするようになりました。その中で、イングランドの悪王と言えば、ジョン王が挙げられます。ジョン王の悪事をそのままお伝えしても暗くなるので、パロディーにした動画をご紹介します。
ジョン王の悪事
「ジョン王は12世紀後半~13世紀前半に生きた人物なんだ。イングランド王の長兄リチャード1世の後継者は、次兄ジェフェリーの息子アーサーが王太子だったんだ。ジョンは王位を主張するアーサーを暗殺し排除してイングランド王を奪ったんだよ」
「アーサーを推す人物の中にフランス王のフィリップ2世がおり、勢力を伸ばそうとするフィリップ2世とジョン王の間で戦争が起きるんだ。ジョン王はことごとく戦いに敗れ、イングランドがフランスに所有していた領土の殆どを失い、ジョンは失地王と呼ばれるようになったんだ」
「ジョン王はローマ教皇インノケンティウス3世と対立し、破門され和解はするものの、イングランドの領土を教皇に献上して、教皇からジョン王に与えるという、イングランドにとっては屈辱的な結果となったんだ」
「ジョン王は無駄な戦争を起こしたり、重税を取り立てたりして貴族や国民から怒りを買い、ジョン王を廃位しようという運動が高まったんだ。仕方なくジョン王は王の尊厳を落とす、マグナカルタを制定して貴族たちの権利を認めたんだ」
※マグナカルタはイングランド王の権限を落とす屈辱的なものであったが、内容は諸侯の権利、都市の自由、教会の自由、市民の自由、不当な逮捕の禁止など人権に関する規定を含んでいました。イギリス憲法やアメリカ建国時の憲法にも影響を与えている、憲法の草分け的な存在です。
キングジョンのパロディー
「ジョン王の悪事について分かったところで、それを面白くした動画を見て楽しみましょう」
父ヘンリー2世を裏切り後継を狙い、兄リチャード1世には媚びを売り、戴冠式では奇行をするジョンを描いています。 (ふんどし王)
マグナカルタに関する内容。貴族たちに悪事を指摘され、詰め寄られるジョン王。貴族たちとジョン王がラップ音楽で対決を始めます。
マグナカルタの内容を、ポップな音楽と美しいハーモニーでコミカルに歌っています。
おまけ(マグナカルタ)
※もうちょっとマグナカルタについて学びたい人のアニメ動画(英語)
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